PonoLipo Club 2024年度 活動レポート
◆算数ベーシック&プログラミング(5〜6歳)
PonoLipoでは、幼児期から小学校低学年の間は、手指を使って体験的に数の感覚、目分量を実感を伴うイメージとして持つことが、ドリルのようなパターン学習を教え込む前に、とても重要と考えます。算数ベーシックでは、机に座ってお勉強という形をあまり取らず、手指を使った遊びを通して、数学的な世界の捉え方を学んでいきます。以下に代表的な人気のプログラムの様子を解説します。現在通われている生徒さん全員新年度も継続して通われます。
★お寿司屋さん
子ども達は、ボードのメニューから、それぞれ自分の好きな寿司ネタを選んでメモ帳にネタの名前と値段を書き写し、配られた自分のお金を使って、お寿司を注文してお金を払いお釣りを貰います。お寿司を買うとその分手元のお金がだんだん減っていくので、その子なりに、高い値段のお寿司と安い値段のお寿司をどう組み合わせて買っていくか、あれこれ一生懸命考えだします。お札を使うとお釣りで小銭が増えるけれど、自分の持っているお金は減っていくという、見た目の数と金額の不一致に驚く体験も、抽象的な概念としての「数」の世界への扉を開く大きなきっかけになります。大人には、当たり前の「お店でものを買う」というプロセスをごっこ遊びで体験させる中で、「ひらがなの読み書き」「数字の読み書き」「お金とお釣りの簡単な足し算引き算」を自然に学ばせていくことができます。リアルなフィギュアのお寿司は、子ども達を夢中にさせ、文字を読んだり書いたり計算したりすることをどんどん自分から進んでやるようになっていきます。

★ゾムツールを用いた立体造形遊び
辺と頂点のパーツで、いろいろな立体を造形して遊びます。橋を作る時には、最初にいろいろな橋の写真や絵などを見せて、世界中にいろいろな形の橋があることを話します。先ず先生のお手本の橋を作ってみたら、自分で自由にいろいろな橋を作ります。PonoLipoのライブラリーにある図鑑や事典、橋についての絵本などを広げて、自分の作りたい橋をイメージしながら作ります。橋以外にも、塔やコマ、ピラミッドを造ることにも挑戦しました。特にコマでは、形によっていろいろな回り方をするので、みんな夢中になって盛り上がりました。


★パズル遊び
見るからに算数という形の100マスパズルだけでなく、カタミノやタングラムなど、いろいろなパズルで遊びながら、数や図形について感覚的に学びます。100マスパズルでは、最初に全部綺麗に並んでいる状態をじっくり観察して、数字の法則性に気づかせてあげると、ただ順番通りに数を並べるのではなく、それぞれの数字が盤のどの辺に位置するのか推測しながら並べていくようになるなど、10進法の法則性を理解し自分でどんどん思考を深めていくようになります。幾何学的なパズルは、頭の中で図形をイメージして、それを自在に動かしたりひっくり返したりする思考力を育みます。


★プラレール・プログラミング
指示通りに線路を並べて列車を走らせてみる、「分岐」「ループ」などのプログラミングの基礎となる概念を体験的に理解させるのに、プラレールは最適な教材です。子ども向けのプログラミング教材やl教本で定評のあるジャムハウスが開発したプラレール・プログラミングを使って、月に1回プラレール・プログラミングの日を設けています。課題の途中では、自分で推論して実際にやってみて上手くいくか試すという、試行錯誤を丁寧に繰り返し、講師が、マンツーマンで対話しながら一緒に遊ぶ感覚で進めていきます。大人気のプログラムです。

◆ひらがな読み書き教室(5〜6歳) 国語読解・作文教室(小学1年生〜)
PonoLipo Clubで、一番人気のあるのが、「ひらがな読み書き」と「読解・作文」の二つの国語の教室です。未就学の5〜6歳さんの「ひらがな読み書き教室」では、工作やお絵描きなどの要素を取り入れて、オリジナルのマイディクショナリーを作成していきます。カードに自分で思いついた言葉の絵を描いたり塗り絵をして切り取ったりして、ひらがなで言葉を書いて、ファイリングしていきます。手指を動かす道具を使うプロセスを入れることにより体験的に、イメージと言葉をセットで記憶するようにします。PonoLipo Libraryの図鑑や事典、フラッシュカードなどを贅沢に使って、自分の書きたい言葉を探します。小学1年生の「国語読解・作文教室」では、マンツーマンの対話の中で出てきたトピックについて、短くても作文させていきます。図鑑を広げて、話をしながら、その中の面白かったものを絵と文でまとめて表現するレポートシートを記入させるなど、学習につながる情報を整理していくプロセスを丁寧に経験させていきます。両教室とも、絵本の音読指導には力を入れています。単に字面を読めるのではなく、想像して頭の中でイメージを動かし思考しながら読んでいくことができるように、マンツーマンで対話しながら、丁寧に指導していきます。

しりとりや自由連想を用いたカードゲームや、カルタ、物語創作カードゲームなどをふんだんに取り入れ、遊びながら楽しく言語習得していきます。自分で考え自分の言葉で表現していくことを重視し、子ども自身から引き出されたことをテーマにして、丁寧に対話を重ねていき、自分の思考を言語化していくことを実践的に学んでいきます。その子自身が抱える認知の歪みや情緒的な課題を一つ一つ丁寧に、子ども自身が自分から解決できるように考えを進めるプロセスを対話を通じてサポートしていきます。
「落ち着きがない」「気が散って絵本が読めない」「日常の主言語が英語に傾いている」という課題をお持ちの生徒さんも、楽しく1時間集中して課題に取り組むことができるようになり、大きな成果を上げています。毎週2冊ずつ、それぞれの生徒さんの課題と興味関心をベースに、借りる絵本をセレクトして、ご家庭での読み聞かせについてもアドバイスしていきます。絵本やワークショップの課題が、親子で楽しい共通の話題となっているご様子です。現在通われている生徒さん達全員が、新年度も継続して通われます。
◆Phonics & 英語絵本読み聞かせ(4歳〜) 英語多読(小学1年生〜)
現在、水曜日の「Phonics & 英語絵本読み聞かせ」は、生徒がおらず募集中です。転勤でお辞めになった4歳女児は、読み聞かせの絵本にも集中して耳を傾け、絵本の内容に沿って英語で発語するようになっていました。現在土曜日の英語多読に通う小学2年男子は、英語が全く未経験の生徒さんですが、Phonicsの指導、発音の指導をマンツーマンで行いつつ英語絵本の読み聞かせと音読指導を行って一年弱で、ネイティブ3,4歳向けの絵本を自分で内容を理解しながら読み進めることができるようになってきています。自発的なモチベーションが希薄になりがちな英語学習を持続させていくために、日本語での対話をベースに、丁寧にマンツーマン指導をしていくことが、大切なことと実感しています。
PonoLipo Libraryでは、英語多読の定番とされる「Oxford Reading System」のシリーズだけでなく、ネイティブの3歳〜高校生くらいまでのレンジで、各社のチャプターブック、リーディングブック、物語絵本、児童文学、ジュブナイル小説などのフィクションに加え、科学絵本、図鑑や事典、辞書などを幅広いジャンルで取り揃えています。その子が読みたい本を英語でも日本語でも読めるようになるというゴールを実感できる環境が整っています。現在通われている生徒さんは、新年度も継続して通われます。
◆iPadを使う「 Scratch プログラミング」「iPadでイラスト&デザイン」
iPadを使ってクリエイティブな作品を自分で好きに作っていく中で、スペシャリストとしてのキャリアを持つ講師が、いろいろなアドバイスをしていきます。生徒さん自身が作りたいものを作っていく形で、ワークショップを進めていきます。小学校中学年以上におすすめのプログラムです。